岐阜キリシタン小史(73) 「濃尾崩れ」(2)濃尾地域におけるキリシタン信仰の形成―信長・信忠・秀信の三代を中心に―


 「濃尾崩れ」以前の濃尾地域には、すでにキリスト教信仰が広く、深く根づいていた。その歴史で極めて重要なのが、織田信長・信忠・秀信の三代にわたるキリスト教との関わりである。信長の宣教師保護を出発点として、信忠の時代には教会建設が進み、秀信の時代には領主自身が洗礼を受け、教会を中心とする信徒共同体が形成された。宣教師たちの記録には、岐阜で多数の人々が洗礼を受けたことに加え、尾張の領主や僧侶、さらには秀信の信仰に倣ってキリスト教徒となった美濃の武士たちの姿も記されている。

 ここでは、「濃尾崩れ」の前段階として、濃尾地域にキリスト教がどのように伝えられ、領主の保護のもとでいかに広がっていったのかを、信長・信忠・秀信の三代に即して見ていく。

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