岐阜キリシタン小史(72) 「濃尾崩れ」(1) はじめに : 「濃尾崩れ」とは何か

  1. 「濃尾崩れ」という名称
     「濃尾崩れ」という名称は、江戸時代の濃尾地域、すなわち美濃国と尾張国を中心に行われた、キリシタンに対する大規模な摘発と処刑を指す言葉である。
     ここでいう「崩れ」は、キリシタンが一人、または数人単位で摘発された個別の事件を指すのではない。潜伏していたキリシタンの存在が何らかのきっかけによって明らかになり、そこから取り調べが広がり、信徒の捕縛、処刑、さらに親族や関係者の調査へと発展していく大規模な摘発事件を指して用いられる。江戸時代には、肥前国大村藩領で起こった「郡崩れ」、豊後地方の「豊後崩れ」など、各地で同じような大規模摘発が起こっている。
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